ポルカドットスティングレイの初ワンマンを観てきた(10/15)

 10月15日、福岡のインディーズバンド「ポルカドットスティングレイ」が、東京で初のワンマンライブ「ポルフェス02 教祖爆誕ワンマン」を行なった。ギターヴォーカルで「教祖」である、雫さん24歳の誕生日に。舞台となった「新宿レッドクロス」は、老舗の中華屋のような、それでいて雫さんのライブ衣装が映えるちいさなライブハウスだった。150人しか入れないこのライブは、チケット発売から3分で売り切れ。チケットの発売日がちょうど誕生日でなんだか嬉しいものだった。幸福にもチケットが取れた人間として、この日のことを書きたい。

記念すべき1曲目は「夜明けのオレンジ」から。「もしも私が教祖になったなら今日から君は盲目さ」という歌詞には今回のタイトルにもなっている「教祖」が登場する。今回にふさわしい一曲。そこからバンド名と同じ曲「ポルカドットスティングレイ」に流れ込む。

4曲目の前のMCで、雫さんから「前にもライブ来たことあるという人!」など様々な質問が投げかけられる。「今日のポルカのライブ、楽しみにしてきたっていう人は右手を挙げてください!」というMCで観客全員が右手を挙げると、そのまま「テレキャスター・ストライプ」に飛び込むしびれる流れ。


ポルカドットスティングレイ「テレキャスター・ストライプ」MV

MCからの流れも勿論だけど、話題になったきっかけとも言えるこの曲を、4曲目に打ち出すセットリストにも痺れる。それだけ自信のある曲がたくさん増えたということだよねえ。「寝言」「サインコサイン」「ベニクラゲ」「発育」といったレアな曲(現体制じゃない頃の曲が多い)が聞けるのもワンマンならでは。シンクロニシカや新曲ミドリ、今日発売のEPに収録された「ハルシオン」「心ここに在らず」「人魚」。アンコール明けの締めは、これまた最近の曲「エレクトリックパブリック」。


ポルカドットスティングレイ「人魚」MV

MCでの掛け合いに4人の個性が発揮されていて、とても楽しかった。心底友達になりたい4人だなと思う。飲みに行きたい。初の全国流通EPはバカ売れしているみたいだし(タワレコ専売ずるい!)、どんどんと歌詞も聞き取りやすく、そして繋がりを持って詩としても完成度を増していると思う。以前ライブを見たときに「2016年最重要バンド」と思ったけれど、何一つ間違っていなかったと思う。そして前見たときより断然良くなっていた。来年ワンマンツアーがあるのでみんな行きましょう。

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印象的だったのは「一年前の同じ日にも福岡でライブしていた」というMC。一年でそこから、東京でワンマンを大成功させるまでに進化し、変化したのだ。1年後の自分もそういう風に進化を遂げていたい。

今日発売されたEPは当然好きな曲しか入ってなくて最高なんだけど、日々進化を続けているこのバンドはレコーディングが追いつかないのである。ライブに、ツイキャスに、ツイッターに。ぜひ刻々と、飄々と、かっこ良くなり続けるこのバンドを追いかけて欲しい。今後どこかの事務所に所属するのかもしれないけれど、現状の「最強のインディーズバンド」というあり方もぜひ大切にして欲しいなあとも思う。他にも仕事をしながら、全国にファンがいるロックバンドをしているなんて最高にかっこよくて、どこまでも現代的だと思う。