(5月の雨の中書かいてた記事です)
雨が降っていることを最大限活用すべく、部屋で怠けきっていた。こんな雨の日に聴きたくなる音楽といえば、くるりにamazarashi、エヴァンスにレイニーレニーだけれども、今回は親愛なる通りすがりのあなたにシンガーソングライター・東亜優(ヒガシ アユ)さんのソロプロジェクト「イロメガネ」をご紹介したい。
ほら、歌い出しから良過ぎる。2nd ミニアルバム「37.2℃」が5月11日に発売されていて、これがまあすごい。もうタイトルから痺れる。インタビューによると、やっぱりフランス映画「ベティ・ブルー」からきているらしい。
特筆すべきは圧倒的な「歌詞の良さ」である。そして織り交ぜられた囃子言葉に間投詞、鮮やかで賑やかな音のパーツ。
「全国155万人の引きこもり予備軍に捧ぐ」という惹句に気を取られていると、その明るさ爽やかさ、そして音楽だけ(言い過ぎかな)が届きうる狂気にあてられる。特に耳を澄ますべきは「思春期」という曲。
「思春期」はこのアルバムの中では本当に初期の曲で。まだ抜け出せなかった頃に、そんな自分を俯瞰して見ているつもりで作った曲なんです。だから抜け出せて作れた曲じゃないんです。いつもライヴで「思春期」をやると泣いちゃうんですよ。今までのこととかを思い返してしまって、どうしても涙が抑えられなくて。この曲をこうして発表できるのは幸せですね。生きてきて良かったなって思います。
イロメガネ、2ndミニ・アルバムをハイレゾ&フリーDL配信 - OTOTOY
傷が治った話が好きで、そういう歌が好きだ。この曲は傷だらけの中で脱出できた自分を思い浮かべて作ったらしい。大脱走のトンネルのような、祈りの曲。そういうものに支えられる人も多いのではないだろうか。全編を彩るポップで遠心力のある名曲群と、芯として支えになっている思い入れの強い祈りの曲。
「優雅な生活が最高の復讐である」という言葉がある。「37.2℃」は優雅で鮮やかな、誰かを救う復讐のアルバムである。
余談ですが、公式サイトのニュースで
2016.05.10
5/10(火)TBSラジオ954 JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力で「勇気を持ってグッドバイ」が放送されました!
て書いてあるの、リスナーとしてグッときます。おすすめです。
- アーティスト: イロメガネ
- 出版社/メーカー: ESORA records / HK3 ENTERTAINMENT
- 発売日: 2016/05/11
- メディア: CD
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