ずっと応援している(単にずっと聞いているだけだが)シンガーソングライター・吉澤嘉代子のメジャー1stアルバムが明日発売なので記録として書いておく。
正直こんな記事無くても売れるし、どう考えても椎名林檎、相対性理論に並ぶ音楽的革命だと思う。
それでも、ずっと応援していたよ、これからも応援していくよという小さくても確固たる声をあげておきたいという記事である。
2013年、デビュー曲の衝撃
吉澤嘉代子 「未成年の主張」リリックビデオ - YouTube
これがインディーズデビュー曲である。耳に残るメロディーと、ずっと頭に残り続ける歌詞。
ポップソングとして重要なものが全て詰まっている。天才としか言いようが無い。インディーズ1stミニアルバム「魔女図鑑」は奇跡的なバランス感覚で成立していてめちゃくちゃ良いのでどうか探して聞いてみてほしい。今再発されてないのかな。iTunesだけでも買えるようになっててほしい。名盤。
夢で逢えたって しょうがないでしょう
というフレーズでもうKOです。
吉澤嘉代子 「泣き虫ジュゴン」リリックビデオ - YouTube
「泣き虫ジュゴン」も名曲中の名曲。
2014年、メジャーへ
あれよあれよと云う間にメジャーデビュー。深夜の馬鹿力などでも流れてきて衝撃を受ける。
「美少女になれたなら 恋がしたい」という変身願望について可愛らしく歌い上げている。
インディーズからぶれない「昔の魔女っ子アニメ」のようなテイストで、ゆるふわな世界観と思いきや、歌詞の終盤
恋がしたい 今までの過去を許せるような
というワンフレーズで全て持っていく構成。
子供の頃から親の影響で井上陽水を良く聞いていたという彼女。歌詞のセンスがやっぱりずば抜けていると思う。
この時、デビューを記念して大阪で行われたイベントに参加した。ミニライブ&サイン・握手会という構成だったが、握手会に参加したのがブラック・ビスケッツの南ちゃん以来だったので大層緊張した。寒い日で、僕が薄着だったのを気にかけてくれて嬉しかった。
この曲なんかやっぱり井上陽水っぽさがありながら独自の世界観を築いている。2ndミニアルバムは探偵風味である。
吉澤嘉代子「シーラカンス通り」リリックビデオ - YouTube
シーラカンス通りもめちゃくちゃかっこいい。三島由紀夫「黒蜥蜴」の主人公が、もしも幻の街でストリッパーをしていたらという設定の曲。このセンスがたまりませんね。
2015年、ついにフルアルバム発表
いまこれを書いている手元にフラゲしてきた「箒星図鑑」がある。3月4日発売である。
くるり「図鑑」、吉澤嘉代子「魔女図鑑」につづく三大図鑑アルバムとして後世まで語り継いでいかれるであろう名盤である。これから他の図鑑が増えていく可能性も高い。楽しみ。
アルバムは「魔女の宅急便」への想いを描いた「ストッキング」から始まる。不良に憧れる女の子を描いた「ブルーベリーシガレッツ」には綾小路翔が参加している。上述の「未成年の主張」「泣き虫ジュゴン」「シーラカンス通り」あたりも収録されているし全然聞いたことない人もここからで大丈夫な一枚。この安定感がありながら「デビューアルバム」であるということにあらためて震える一枚。
おまけ:ライブも素晴らしい
【ライブ映像】吉澤嘉代子「泣き虫ジュゴン」 - YouTube
ライブもやっぱり素晴らしい。本物のミュージシャンである。最近CD買ってないなあというあなた、是非聞いてみてください。